鉄屑よ
廃となれ
ちりとなれ、
僕が起こした完膚なきまでの破壊に
再生と眠りをあたえたのは君
そして僕は再生する
ぐちゃぐちゃに潰して、もう元には戻らないと思った
ここまでくれば大丈夫なんて不確かな安堵
必要になったときに泣き叫ぶのは僕なのに
どうしても許せなくて潰したんだ
聞こえたのは球体の悲鳴が一つ
枯果てた大地の芽吹きは音もなく
悲鳴の元は君と沈んだ
星がきらりまたたいた
僕は生きてるね
君は居ないのに
ぐちゃぐちゃに僕が壊したそれを
大切に抱えたまま海に居る
戻ることはないし、僕は安堵を覚えているのに
あふれ出した涙は枯れずに
大地へ栄養を与えた。
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